共有名義の実家を兄弟で売る方法|話し合いで決めることと合意書のチェックリスト

共有名義の実家を兄弟で売る方法|話し合いで決めることと合意書のチェックリスト

この記事の要点

  • 兄弟で共有している実家の全体を売るには、共有者全員が売主になるか、代表者に売却を任せる必要がある
  • 遺産分割の前なら、協議書で代表者の単独名義にして売り、代金を分ける換価分割ができる
  • 賛否を明らかにしない共有者がいる場合の2023年改正の制度は管理だけが対象で、家全体の売却には使えない
  • 空き家の3,000万円控除は相続人ごとに使えるが、2024年以後の売却で相続人が3人以上なら1人2,000万円が上限になる

こんな方に読んでほしい記事です

  • 親が亡くなり、兄弟で共有名義になった(またはなりそうな)実家を売ろうと考えている
  • 兄弟が離れて住んでいて、誰が何を決めて、どう話し合えばいいのか分からない
  • 売却代金の分け方や、立て替えてきた固定資産税の精算で揉めたくない

兄弟で共有している実家は、共有者全員が売ることに同意すれば、普通の家と同じように売却できます。反対に、一人でも同意しなければ家全体は売れません。売れるかどうかを分けるのは法律の手続きより、売る前に兄弟で「何を、どこまで決めておくか」です。

この記事では、売る前に確認すること(今の共有が遺産分割の前か後か、登記、住んでいる人、立て替えた費用)と、話し合いで決めること(売り出し価格の下限、窓口役、費用の負担、残置物、代金の分け方)を順番に整理します。代表者を決めて売る2つの方法、兄弟の一人が反対する場合の制度、売った後の税金まで扱い、最後に話し合いの前に使えるチェックリストを付けました。

兄弟の共有の実家が売れなくなる4つの原因
図解:兄弟の共有の実家が売れなくなる4つの原因タップで拡大

兄弟の共有の実家は「全員が売主」になって初めて売れる

共有名義の家では、兄弟それぞれが持分(家全体に対する所有の割合)を持っています。家全体を売るということは、兄弟全員が自分の持分を同じ買主に売ることと同じです。そのため、全員が売主として契約に加わるか、誰かに売る権限を任せる必要があります。

民法251条は、共有物に変更を加えるには他の共有者全員の同意が必要だと定めています。家全体の売却も、一人でも反対すれば進められない点は同じです。持分の過半数で決められる「管理」の範囲とは扱いが違うので、「3人のうち2人が賛成だから売れる」ということにはなりません。

一方、自分の持分だけなら、ほかの兄弟の同意がなくても売ることができます。ただし価格は全体を売った場合の取り分より大きく下がりやすく、兄弟の関係にも影響します。持分だけを売る方法と価格の目安は共有持分だけを売却する方法のコラムで詳しく説明しているので、この記事では、兄弟全員で家全体を売るための準備と話し合いに絞って説明します。

売る前に確認すること1:今の共有は、遺産分割の「前」か「後」か

「兄弟の共有」には2つの状態があります。親が亡くなって遺産分割協議がまだ終わっていない状態(遺産共有)と、遺産分割で「兄弟3人で3分の1ずつ」と決めて登記まで済んだ状態です。どちらなのかで、売るまでの道筋と、揉めたときに使える手続きが変わります。

遺産分割の前と後の違い

項目 遺産分割の前 遺産分割の後
登記名義 親のままが多い 兄弟の共有で登記済み
売る前の手続き 協議と相続登記が必要 すぐ売り出せる
代表者に任せる方法 協議で単独名義にできる 委任状で任せる
揉めたときの手続き 遺産分割の調停・審判 共有物分割請求

※民法258条の2により、遺産分割前の共有は原則として共有物分割請求ではなく遺産分割の手続きで分けます。相続開始から10年を過ぎると例外があります。

遺産分割の前なら、売るためには必ず遺産分割協議を経て相続登記をします。手間はかかりますが、協議の中で「兄弟の誰が名義人になり、売った代金をどう分けるか」まで一度に決められるという利点があります。後で説明する「代表者の単独名義にして売る方法」が使えるのも、この段階です。

すでに兄弟の共有で登記されているなら、名義を変えずに全員で売ることになります。話し合いがまとまらない場合に使う手続きは、遺産分割の調停ではなく、裁判所に共有物の分け方を決めてもらう共有物分割請求(民法258条)です。相続人が複数いる場合の遺産分割の進め方は、相続人が複数いる場合のページにもまとめています。

売る前に確認すること2:登記・住んでいる人・立て替えてきた費用

登記簿で名義と持分を確かめる

最初に法務局で登記事項証明書を取り、誰の名義で、持分がいくつになっているかを確かめます。親の名義のままなら相続登記が必要で、2024年4月からは相続を知った日から3年以内の申請が義務になっています。祖父母の名義のまま残っているような場合は相続人がさらに増えるため、早めに司法書士に相談した方が確実です。

兄弟の一人が住んでいる場合

兄弟の一人が実家に住み続けている場合、その人の生活がかかっているため、話し合いは最も難しくなります。民法249条により、各共有者は持分に応じて家全体を使う権利があるため、ほかの兄弟が「出て行ってほしい」と言っても、それだけで明け渡しが決まるわけではありません。

ただし同じ249条2項で、自分の持分を超えて使っている共有者は、別に合意がない限り、ほかの共有者に対価を払う義務を負うとされています。実際の話し合いでは、住んでいる兄弟に家賃相当を請求するより、「いつまでに退去するか」「引越し費用を売却代金から出すか」を決める材料として使う方が、関係をこじらせにくくなります。住んでいる兄弟がほかの兄弟の持分を買い取って住み続ける選択肢も、一度は検討しておく価値があります。

固定資産税や修繕費を誰が立て替えてきたか

民法253条1項では、各共有者は持分に応じて管理の費用や負担を負うとされています。兄弟の一人が固定資産税や草刈り、修繕の費用を払い続けてきた場合、ほかの兄弟に持分に応じた分を求めることができます。

たとえば固定資産税が年12万円の家で、長男が3年分の36万円を立て替えてきた場合、3人で3分の1ずつの共有なら、次男と三男が各12万円を負担する計算になります(金額は説明のための目安です)。売却代金を分けるときに精算するのが一般的なので、納税通知書や領収書を集め、金額を兄弟に見える形で示しておくと、後の話し合いがスムーズです。

話し合いで決めること:売り出し価格の下限から代金の分け方まで

兄弟で実家を売る話がこじれる原因の多くは、「売るかどうか」より、売ると決めた後の細かい条件です。誰かが先に不動産会社と話を進めてしまい、ほかの兄弟が「聞いていない」と反発するのはよくある流れです。次の順番で、一つずつ決めて書面に残していくと、後から蒸し返されにくくなります。

兄弟で売却を決める順番

  1. 情報をそろえる登記・固定資産税・立替費用を全員に共有
  2. 査定を取る複数社の査定書を全員が見られる形で
  3. 売り方と条件を決める仲介か買取か、価格の下限、期限
  4. 役割と費用の分担を決める窓口役、片付け、立替の精算
  5. 合意書・協議書に残す代金の分け方まで書いて全員が署名

※全員が実家に集まる必要はありません。オンラインの打ち合わせや書類の郵送でも進められます。

売り方と、売り出し価格の下限

一般の買主を探す仲介は高く売れる可能性がある一方、時間がかかり、内覧の立ち会いなど手間も増えます。不動産会社が直接買い取る買取は、価格が仲介より低くなりやすい代わりに、短期間で確実に現金化できます。兄弟の中に「急がないから高く」という人と「早く終わらせたい」という人がいると、ここで意見が割れます。

そこで、仲介で売り出す価格と、値下げしてよい下限、下限でも売れないときに買取に切り替える時期を、あらかじめ決めておきます。「3か月売れなければ下限を見直す」「6か月で買取に切り替える」のように期限と一緒に決めておくと、窓口役が値下げのたびに全員の了解を取り直す負担も減ります。

窓口役と、費用の負担

不動産会社とのやり取りは、実家の近くに住んでいる人や、時間の都合がつく人を窓口役に決めて一本化します。窓口役は、査定や買主からの条件を必ず全員に共有することを約束し、ほかの兄弟は窓口役を通さずに不動産会社と交渉しないことを確認しておきます。

売却にかかる費用には、仲介手数料、測量費、残置物の処分費、相続登記の費用などがあります。いったん誰かが立て替える場合は、売却代金から差し引いて精算するのか、持分に応じて都度払うのかを決めておきます。窓口役の交通費や手間をどう扱うかも、遠慮して決めずにおくと後で不満が残りやすい項目です。

残置物と、代金の分け方

実家に残った家具や遺品は、兄弟それぞれが形見として持ち帰りたい物を先に選び、残りをまとめて処分する流れが一般的です。処分の費用を誰がどう負担するか、仏壇やアルバムなど判断に迷う物を誰が引き取るかも、この段階で決めます。

代金は、売却価格から仲介手数料などの費用と立替費用の精算分を差し引き、残りを持分(遺産分割前なら協議で決めた割合)で分けるのが基本です。誰がいつ、どの口座に振り込むかまで書面に書いておくと、決済の後に揉める余地がなくなります。

代表者を決めて売る2つの方法と、委任状・合意書

兄弟が遠方に分かれて住んでいる場合や人数が多い場合は、代表者を一人決めて売却を進めると、契約や引き渡しの段取りがずっと楽になります。方法は、遺産分割がまだかどうかで2つに分かれます。

実家の遺産分割協議は、まだ終わっていない?

YES(これから協議する)協議書で代表者の単独名義にし、代表者が売って代金を分ける(換価分割)
NO(兄弟の共有で登記済み)名義は共有のまま、代表者に委任状で売却を任せ、全員が売主になる

方法1:遺産分割協議で代表者の単独名義にして売る

遺産分割の前であれば、協議書に「長男が実家を相続し、売却して、費用を差し引いた残りを兄弟3人で3分の1ずつ分ける」と書いたうえで、長男の名義で相続登記をし、長男一人が売主になります。売買契約も決済も代表者一人で済むため、相続人が多いほど進めやすい方法です。

注意したいのは、協議書に「売却して代金を分ける」ことをはっきり書いておかないと、代表者がほかの兄弟にお金を渡したときに、贈与とみなされるおそれがある点です。また、売った利益の申告を誰がどの割合で行うかにも関わるため、協議書の書き方は司法書士や税理士に確認してから作るのが安全です。

方法2:共有のまま、委任状で代表者に任せる

すでに兄弟の共有で登記されている場合は、全員が売主のまま、代表者に売買の手続きを任せる委任状を出します。委任状には、物件の表示、売買価格(または下限)、手付金や引き渡しの時期、契約を結ぶ権限の範囲などを具体的に書き、白紙委任にしないことが大切です。

代表者に任せても、売主は兄弟全員です。決済の日の名義変更では、各自の実印を押した書類と印鑑証明書(作成後3か月以内のもの)が必要になり、司法書士が一人ひとりの本人確認と売る意思の確認をします。遠方の兄弟は、事前に司法書士と面談したり、書類を郵送でやり取りしたりして対応するのが一般的です。

口約束だけで代表者に任せない
代表者が売った後に「その価格では納得していない」「代金の分け方が違う」と言われるのが、兄弟の売却で多い揉め方です。委任状とは別に、価格の下限・費用の負担・代金の分け方を書いた合意書を作り、全員が署名押印しておくと、代表者自身も安心して動けます。

兄弟の一人が反対する・連絡がつかないときの選択肢

話し合いを重ねても兄弟の一人が反対している、または何年も連絡が取れない兄弟がいる。こうした場合に使える制度は、2023年4月1日施行の改正民法で増えましたが、「売却」に使えるものは限られています。誤解しやすい点なので、整理しておきます。

返事をしない兄弟がいても、売却は多数決にできない

改正後の民法252条2項では、期間を定めて催告しても賛否を明らかにしない共有者がいる場合、裁判所の決定を経て、その人を除いた共有者の持分の過半数で物事を決められるようになりました。ただし、この制度で決められるのは短期の賃貸などの「管理」に限られます。家全体の売却や建て替えはこの対象に含まれないため、返事をしない兄弟がいても、ほかの兄弟だけで売ることはできません。

同じ改正で、共有物の管理者(共有者の過半数で選ぶ、管理を任される人)を置けるようになりましたが、民法252条の2により、管理者も全員の同意がなければ共有物に変更を加えることはできません。管理者を選んでも、売却の同意を省けるわけではない点に注意が必要です。

連絡先も分からない兄弟がいる場合

調べても誰か、またはどこにいるか分からない共有者(所在等不明共有者)がいる場合は、地方裁判所の決定を経て、その人の持分を取得したり(民法262条の2)、ほかの共有者と一緒に家全体を第三者へ売る権限をもらったり(民法262条の3)する制度があります。ただし、遺産分割前の共有では、相続開始から10年が経っていないと使えません。親が亡くなって数年なら、家庭裁判所に不在者財産管理人を選んでもらい、その人を交えて遺産分割協議をする方法を検討します。

反対している兄弟がいる場合

所在は分かっていて反対している場合は、まず反対の理由を確かめます。「思い出のある家を残したい」「価格に納得できない」「住む場所がなくなる」など、理由によって打てる手が違います。価格が理由なら複数社の査定書を全員で比べる、住まいが理由なら退去の時期や引越し費用を条件に入れる、といった調整で合意に至ることもあります。

それでもまとまらない場合は、遺産分割前なら家庭裁判所の遺産分割調停、分割後なら共有物分割請求を検討します。共有物分割請求では、話し合いで分け方が決まらなければ、裁判所が家を分ける、誰かが買い取ってお金を払う、競売にかけるといった方法を決めます。競売になると市場で売るより安くなりやすいので、兄弟全員にとって不利になりかねないことを、話し合いの段階で共有しておく意味はあります。

売った後の税金は、兄弟それぞれが申告する

共有の実家を売って利益が出た場合、譲渡所得の確定申告は、売主である兄弟それぞれが自分の持分に応じて行います。譲渡所得は「売った金額−(取得費+譲渡費用)」で計算し、親が買ったときの価格が分からない場合は、売った金額の5%を取得費にできます。親の所有期間と合わせて5年を超えていれば長期譲渡所得となり、税率は所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて20.315%です。

空き家の3,000万円控除は、相続人ごとに使える

親が一人で住んでいた家を相続して売る場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特例(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除)があります。この控除は家ごとではなく、要件を満たす相続人ごとに使えます。ただし2024年1月1日以後の売却では、家を相続した相続人が3人以上の場合、1人あたりの上限は2,000万円です。

主な要件は、昭和56年5月31日以前に建てられた家であること、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること、売却代金が1億円以下であること、売るときに耐震基準を満たすか、売った翌年2月15日までに耐震改修か取り壊しをすることなどです。特例そのものは2027年12月31日までの売却が対象です。兄弟の話し合いが長引くと3年の期限を過ぎてしまうことがあるため、話し合いの期限はこの日付から逆算して決めておくと安心です。

兄弟3人・1人あたりの税額例

1人あたりの譲渡所得約910万円
税額(特例なし)約185万円
税額(空き家特例あり)0円

※3,000万円で売却、取得費は概算5%の150万円、譲渡費用120万円と仮定した目安です。1人あたりの控除上限2,000万円の範囲内のため税額は0円になります。実際は要件の確認が必要です。

計算の内訳は、3,000万円−(150万円+120万円)=2,730万円を3人で分けて、1人あたり910万円です。特例がなければ910万円×20.315%で約185万円、3人合計で約555万円の税金になります。同じ家を同じ価格で売っても、期限内に売れるかどうかで兄弟全員の手取りがこれだけ変わる可能性があるということです。

注意したいのは、相続した後に兄弟の一人が実家に住んだり、人に貸したりすると、この特例は使えなくなることです。住んでいる兄弟は、自分の住まいを売ったときの3,000万円控除が使える場合がありますが、要件が別なので、売る前に税理士や税務署に確認してください。換価分割で代表者の名義にして売る場合の申告の仕方も、あわせて確認しておくと安心です。

兄弟の話し合いの段階から、窓口を一つにして進められます
MAIVERSEでは宅地建物取引士が直接ご相談に対応し、遺産分割協議書や相続登記は司法書士、税金の判断は税理士、兄弟の意見が対立する場面では弁護士と連携しています。相続した空き家の売却では、遺産分割協議から相続登記・売却完了までの手続き費用を当社が全額負担しているため、立て替えを誰がするかで兄弟が揉めることもありません。対応エリアは中央区・墨田区・江戸川区・台東区・江東区の城東エリアに特化しています。

兄弟で実家の売却を話し合う前に、手元でそろえたい確認リスト

最初の話し合いで全部を決める必要はありません。ただ、事実が分からないまま集まると、感情的なやり取りになりやすくなります。次の項目を、窓口役になりそうな人が事前にそろえて全員に配っておくと、話し合いが「確認」から「決定」に進みやすくなります。

  • 登記事項証明書で、名義と兄弟それぞれの持分を確認した
  • 遺産分割協議が終わっているか、まだかを確認した
  • 固定資産税の納税通知書で、税額と評価額を確認した
  • 誰が固定資産税や修繕費をいくら立て替えてきたか、記録を集めた
  • 実家に住んでいる兄弟がいるか、退去の時期の希望を聞いた
  • 複数の不動産会社の査定書を取り、全員が見られるようにした
  • 売り出し価格の下限と、買取に切り替える時期の案を用意した
  • 窓口役、残置物の片付け、費用の立替を誰が担うかの案を用意した
  • 代金の分け方と振込先を書いた合意書の案を用意した
  • 空き家特例の期限(相続から3年後の年末)がいつかを確認した

この10項目のうち、登記・税額・立替費用の3つは、兄弟の誰もが手に入れられる客観的な資料です。まずここから共有すると、「誰かが得をしようとしている」という疑いを持たれにくくなります。

家族の間でどこに揉める火種があるかは、相続トラブルのリスク診断で事前に確かめられます。兄弟の共有になっている実家の売り方に迷ったら、共有不動産の無料相談会でご相談ください。話し合いの段取りから、兄弟それぞれの手取りの見込みまで一緒に整理します。

参考資料(2026年10月確認)

よくある質問

Q兄弟の一人が遠方に住んでいて、契約の日に来られません。それでも売れますか?
A売れます。代表者に売買を任せる委任状を出してもらうか、遺産分割前なら代表者の単独名義にする方法があります。名義変更には本人の実印と印鑑証明書が必要で、司法書士が事前に本人確認をします。
Q実家の査定は、兄弟全員の同意がないと頼めませんか?
A査定を頼むだけなら、兄弟の一人からでも依頼できます。ただし、後で「勝手に進めた」と受け取られないよう、査定を取ること自体を事前に伝え、査定書は全員に見せるのが無難です。
Q売却代金は、必ず持分どおりに分けなければいけませんか?
A遺産分割の前なら、介護の負担や生前の援助などを考えて、協議で法定相続分と違う割合に決めることもできます。分割後の共有で持分と違う割合で分けると贈与の問題が生じることがあるため、税理士に確認してください。
Q兄弟の一人が亡くなり、その配偶者や子どもが持分を相続しました。誰の同意が必要ですか?
A亡くなった兄弟の持分を相続した人全員が、新しい共有者として同意する立場になります。共有者が増えて話し合いが難しくなる前に、名義と相続人を確認しておくことをおすすめします。
Q売却の話し合いがまとまるまでの固定資産税は、誰が払うのですか?
A納税通知書は代表者などに届きますが、民法上は各共有者が持分に応じて負担します。立て替えた人は、売却代金を分けるときにほかの兄弟の負担分を差し引いて精算するのが一般的です。

監修

三好 舞代表取締役/宅地建物取引士

株式会社MAIVERSE代表取締役。宅地建物取引士。中央区・墨田区・江戸川区・台東区・江東区の城東エリアで空き家・訳アリ物件の買取に携わり、再建築不可・借地権・相続空き家などのご相談に直接対応している。弁護士・司法書士・税理士と連携し、相続不動産の売却をワンストップで支援。